プラモデルを塗装しない理由は、だいたい3つに集約されます。
- 換気ができない(賃貸でベランダが狭い、においが出せない)
- 塗装道具を置くスペースがない
- そこまで時間をかけたくない
どれも正当な理由です。
そして塗装しなくても、見栄えを良くすることはできます。
大事なのは順番です。
手間をかける場所を間違えると、労力のわりに変化がありません。
この記事では、効果が大きい順に5つの工程を紹介します。
効果が大きい5つの工程
| 順位 | 工程 | 効果 | 手間 | 必要なもの |
|---|---|---|---|---|
| 1 | ゲート跡の処理 | 大 | 中 | ニッパー、ヤスリ |
| 2 | スミ入れ | 大 | 小 | スミ入れペン |
| 3 | つや消しトップコート | 大 | 中(換気が必要) | スプレー1本 |
| 4 | シール・デカールの処理 | 中 | 小 | ハサミ、綿棒 |
| 5 | 部分的な差し色 | 中 | 中 | ガンダムマーカー等 |
1. ゲート跡の処理
素組みが安っぽく見える最大の原因が、パーツを切り離した跡です。
白く濁った点が残っていると、どれだけ組み立てが丁寧でも玩具っぽく見えます。
二度切りをする
ランナーから切り離すとき、一度で根元から切らないこと。
まずゲートを少し残して切り、そのあとパーツ側の残りを丁寧に切ります。
一度で切ると、力がパーツに伝わって白化しやすくなります。
ヤスリは番手を上げていく
400番→600番→800番と順に細かくしていきます。
いきなり細かい番手で削ると時間ばかりかかり、いきなり粗い番手だけで終えると傷が残ります。
スポンジヤスリは曲面に追従してくれるので、初めて使うならこちらが扱いやすいです。
白化してしまったら
軽い白化なら、ヤスリがけで表面を整えるだけで目立たなくなります。
2. スミ入れ
溝に暗い色を流し込むだけで、立体感が一気に出ます。
手間に対する効果はこれが最大です。
10分で終わる作業で、写真映えが明確に変わります。
スミ入れペンから始める
ペンタイプは失敗が少なく、はみ出しても乾く前なら消しゴムや綿棒で拭き取れます。
色はグレーとブラウンがあると使い分けられます。
黒はコントラストが強すぎて、明るい色のパーツでは浮くことがあります。
流し込みタイプを使うときの注意
エナメル塗料の流し込みタイプは仕上がりがきれいですが、負荷がかかっている部分に流すとパーツが割れることがあります。
関節や、無理にはめ込んでいる部分は避けてください。
組み立て前の単体パーツの状態でやると安全です。
3. つや消しトップコート
プラスチック特有のテカリが消えるだけで、「模型らしさ」が出ます。
塗装ではなくスプレーを吹くだけの作業ですが、効果は大きいです。
賃貸でやるときの条件
- ベランダか、窓を全開にした部屋で
- 段ボールを箱状にして、その中で吹く(飛散を防げます)
- 風下に人や洗濯物がない方向を確認
- マンションの規約でベランダでのスプレー使用が禁止されていないか確認
においが強い溶剤系が難しい場合は、水性タイプのトップコートという選択肢があります。
においが穏やかで、賃貸では現実的です。
湿度が高い日は避ける
湿度が高い日に吹くと、表面が白くかぶることがあります。
雨の日は見送ってください。
4. シール・デカールの処理
付属のシールをそのまま貼ると、縁が白く浮いて目立ちます。
- 余白はできるだけギリギリまで切り詰める
- 角は少し丸めると剥がれにくい
- 貼ったら綿棒で中央から外へ押さえて密着させる
- 曲面には、少し温めながら押さえると馴染みやすい
シールを貼らないという選択も有効です。
情報量が減ってすっきり見えることもあるので、貼る前に一度当ててみて判断してください。
5. 部分的な差し色
全塗装はしなくても、目立つ一部だけ塗ると印象が変わります。
- バーニアの内側
- カメラアイ、センサー類
- 武器の刃先
- 関節のシリンダー部分
ガンダムマーカーなら、キャップを閉めれば保管も簡単で、道具が増えません。
はみ出しても、乾く前なら拭き取れるタイプがあります。
メタリック系の色を狭い範囲に差すと、素組みでも情報量が上がります。
最低限そろえる道具は3つ
最初から全部そろえる必要はありません。
- 薄刃ニッパー(ゲート処理の質が変わるので、ここだけは安物を避けたい)
- ヤスリ(スポンジヤスリのセット)
- スミ入れペン
この3つで、1と2の工程ができます。
効果の大部分はここで得られるので、まずはここから始めて、物足りなくなったら3以降に進むのがおすすめです。
やらなくていいこと
塗装しない前提なら、次の工程は不要です。
- サーフェイサー(下地処理)
- 合わせ目消し(接着剤とパテが必要で、塗装しないと消した跡が目立ちます)
- 全面のヤスリがけ
これらは全塗装とセットで効果が出る工程です。
塗装なしでやると手間だけがかかるので、思い切って飛ばしてください。
まとめ
塗装なしで見栄えをよくするなら、この順番で。
- ゲート跡をきれいにする(最も効果的)
- スミ入れをする(手間に対する効果が最大)
- つや消しを吹く(環境が許せば)
上2つだけでも十分に変わります。
道具は3つから始められるので、まずは手持ちのキット1体で試してみてください。












