ネズミの気配に気づいて駆除を試みても、侵入口が開いたままでは何度でも入ってきます。
捕獲や忌避は対症療法で、根本的な解決は「入れなくすること」です。
ただ、いざ探そうとすると「どこを見ればいいのか」がわかりません。
この記事では、侵入口になりやすい場所と、塞ぐときの具体的な方法を整理します。
前提:ネズミが通れる隙間は想像より小さい
まず知っておきたいのが、ネズミは見た目の大きさからは考えられないほど狭い隙間を通るということです。
家に侵入する主なネズミは3種類で、体格が異なります。
| 種類 | 体長の目安 | 特徴 |
|---|---|---|
| ドブネズミ | 20〜26cm | 泳ぎが得意。下水や湿った場所から侵入 |
| クマネズミ | 15〜23cm | 垂直に登れる。屋根裏や高所から侵入 |
| ハツカネズミ | 6〜9cm | 1cm未満の隙間からも侵入できる |
特にハツカネズミは極めて小型で、「ここは大丈夫だろう」と見過ごした隙間が実際の侵入口になっているケースが多くあります。
目安として、5mm以上の隙間はすべて疑ってください。
侵入口になりやすい場所
探す順番の目安として、頻度の高い場所から挙げます。
- 配管まわり
キッチンのシンク下、洗面台の下、洗濯機の排水まわり。配管が壁や床を貫通している部分に隙間が残っていることがよくあります。
まずここを確認してみてください。- エアコンの配管穴
壁を貫通させた穴の周囲。パテが劣化して痩せている、もともと隙間が残っている、というケースが多い場所です。
- 換気扇・通気口
網が劣化して破れている、または網自体が付いていないことがあります。
- 玄関ドアの下部
隙間が5mm以上あると侵入経路になり得ます。
- 外壁のひび割れ、基礎部分
建物の経年劣化で生じた隙間です。
- 床下や屋根裏の通気口
屋外に面しているため、網の状態を確認してください。
見つけ方のコツとして、ラットサインと呼ばれる痕跡が手がかりになります。
ネズミが繰り返し通る場所には、体の脂や汚れで黒ずんだ跡が残ります。
糞が落ちている場所、かじられた跡がある場所の近くを重点的に探してください。
塞ぐ材料:かじられるかどうかで選ぶ
ネズミは歯が伸び続けるため、硬いものをかじる習性があります。
柔らかい材料で塞いでも、再びかじって穴を開けられます。
適した材料
- 金網(パンチングメタル)
通気が必要な場所に。目の細かさは15mm以下を選び、ビスで固定します
- 防鼠パテ
配管まわりなど複雑な形状の隙間に。かじられにくい成分が入ったものを選んでください
- モルタル
外壁や基礎のひび割れに
避けたほうがよい材料
- 発泡ウレタン、プラスチック、木材、ガムテープ
いずれもかじられます
- 金たわし
手軽で隙間に詰めやすい反面、ちぎられて引き出されることがあります。
使う場合は、上からパテやメタルで押さえてください
施工の手順
配管まわりを例にすると、次の流れになります。
- 塞ぐ材料(パンチングメタル)を、穴より一回り大きくカットする
- 裏面全体に防鼠パテを塗る
- 穴に当ててビスで四隅を固定する
- 表面にも薄くパテを塗り、隙間を残さない
ポイントは、隙間をゼロにすることです。
少しでも残っていると、そこを起点にかじり広げられます。
作業前に必ず確認すること
室内にネズミが残っていない状態で塞いでください。
中にいる状態で出口を塞ぐと、閉じ込めることになります。
壁の中や天井裏で死なれると、悪臭とダニの大量発生という、元より深刻な問題になります。
また、侵入口は1か所とは限りません。
1か所だけ塞いでも、別の経路が残っていれば意味がありません。
見つけた順に塞ぐのではなく、家全体を一通り調べてからまとめて塞ぐのが正しい進め方です。
塞いだあとの点検も必要
作業から1〜2週間後に、塞いだ箇所を確認してください。
かじられた跡や、パテの剥がれがないかを見ます。
また、ネズミは新しい場所をかじって穴を開けることもあるため、定期的な点検を習慣にしておくと安心です。
自力での対応が難しい場合
次のような状況では、専門業者への相談を検討してください。
- 侵入口が特定できない
- 床下や屋根裏など、自分では安全に立ち入れない場所にある
- 塞いでも繰り返し侵入される
- 糞尿の量が多く、清掃・消毒が必要な状態
侵入口の特定は、経験の差が最も出る部分です。
「どこから入っているかわからない」という段階で手が止まっているなら、一度プロに見てもらうほうが結果的に早く済みます。
費用の目安や業者の選び方は「害獣駆除の費用相場と、自分でできる範囲」の記事でまとめています。

天井裏の音の正体がまだはっきりしない場合は、「天井裏から夜中に足音がする」の記事も参考にしてください。

まとめ
ネズミの侵入口は、配管まわり、エアコンの配管穴、換気口、玄関ドア下部、外壁のひび割れが代表的です。
5mm以上の隙間はすべて疑い、かじられない材料(金網・防鼠パテ・モルタル)で、隙間をゼロにして塞ぐ。
そして、中にいない状態ですべての侵入口をまとめて塞ぐこと。
この順番を守らないと、作業そのものが無駄になってしまいます。
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よくある質問
侵入口を塞いだのに、まだ音がします。
別の侵入口が残っているか、すでに室内に居ついている個体がいる可能性があります。
塞ぐ前に室内の個体を追い出せていたか、あらためて確認してください。
賃貸でも自分で塞いで大丈夫ですか?
壁に穴を開ける、外壁に手を加えるといった作業は、管理会社への確認が必要です。
また、建物側に原因がある場合は貸主が対応すべきケースもあります。
詳しくは「賃貸でネズミが出たら駆除費用は誰の負担?」の記事をご確認ください。











